管理人の戯言  第4回 「いったい私は何を飲めばいいの?」 究極の「初歩のIPA」
2019年8月16日
このサイトの読者の方の中でも、「まだIPAを飲んだことがない」という方もいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、いったい何をどのように飲んだらいいのでしょう? という問いに、私の経験を踏まえてお答えしたいと思います。


一般に「クラフトビール」という言葉が出回っています。
「私、最近クラフトビールにハマってるの」とか、「僕はクラフトビールしか飲みません」などを言っている人がいます。
しかし、「クラフトビール」と言っても、ラガーやエール、スタウト、ポーターなどなど、めちゃくちゃ沢山の種類があるのは周知のとおりですが、個人的にその全部を網羅できる寛大な味覚の方は決して多くないと思います。

私は、気の抜けたようなエールや、草の味しかしないラガーや、激マズのサワーなど、むしろ苦手のスタイルのほうが多いほどです。
従って、「いろいろなスタイルの深追い」は、早々に止めることにし、今では「IPAしか飲まない男」になってしまいました。

その私が、自らの経験を基に「地方在住の方へのIPA指南」を試みようということです。


最初に、まだ飲んだことがない方が、「IPAに耐えられるか?」という問題があります。
ただでさえ「ビールは苦くて苦手」という人が一定数存在します。
私の知人の中にも結構な割合でビール自体が飲めないという人がいます。

まずは、国産のビールが飲める、というのが前提になると思います。

で、「国産ビールは問題ない」という方に飲んで欲しいのが @エチゴビールの「FLYING IPA」 か、 Aヤッホーブルーイングの「インドの青鬼」というビールです。
このビールを推す理由は「値段」。両方とも300円未満で購入できます。
いきなり800円も900円も出して「飲めない」だともったいなさすぎます。
ですからまずはリーズナブルで飲みやすいものからお試し頂きたいということです。
値段を気にしないという方でしたら、Bオラホビールの「キャプテン・クロウ」(¥350くらい)や、Cブリュードッグの「パンクIPA」(420円くらい)などで試してみるのも良いと思います。

で、このビールが「おいしい」と感じたら、その先の美味しいビールへの扉は全開で開いていると言っても過言ではありません。


まず、IPAの味を理解したところで問題になるのが「購入」です。
東京近辺にお住まいの方はさほど困らないでしょうが、地方に住むと「購入」が大きなハードルになります。
「売ってない」のです。
もっと言うと、インドの青鬼以外、そうやすやすと手に入りません。(インドの青鬼はローソンで売っている)
成城石井の店舗がある場所では10種類程度のIPAを購入することができますが、それ以外の種類のIPAは基本的には買えません。

大阪や名古屋では輸入ビールを大量に扱っているお店もありますが、それ以外の都市ではほぼ見つけられません。

で、重要なのが「通販」です。
IPAに強い店とそうでない店、国産クラフトビールしか扱っていない店、など様々ですが、いずれにしても通販がなければ「地方IPAファン」は入手できないということになってしまっています。

次におこなっていただきたいことは「スタイルの確認」です。
「スタイル?」、「スタイルは”IPA”ってことじゃないの?」という質問が来そうですが、IPAの中にも様々なスタイルがあります。
スタイルについては前回のコラムで書きましたので こちら をご覧ください。

私に限っての話ですが、私はセッションIPAはあまり好きではありません。 理由はコスパが悪いから。
中には若干美味しいものもありますが、全般的には不作ですし、「同じ金額を払うならこっち」というビールが案外多いというのがその理由です。
それから「Sour IPA /サワーIPA」は『苦手』です。 一般的には酸味が強いのが特徴ですが、私の場合不味いと感じて20ml以上飲むことができません。
困ったことに表記もせずに「実はサワーIPA」みたいなのがあったりします。これにはホトホト参りました。約¥1000のパイントビールが453mlも無駄にしたのですから。(1パイントは473ml。つまり20mlだけ飲んであとは捨てた、という意味です)
他にも「バレルエイジド」は、バーボン樽で寝かせたビールで、アルコール度数も強く、ウィスキーを飲んでいるようですし、嫌いな方も多いようです。(私は好きですが)
それから今流行りの「ニューイングランドIPA」ですが、これも若干の『困ったこと』があります。
基本的にジューシーで、というよりもオレンジジュース・トロピカルジュースのような味で美味しスタイルなのですが、どれを飲んでもあまり違いを感じないということ。A社のAAAというビールとB社のBBBの味に大きな違いが無いということがこのスタイルのある意味欠点といえるでしょう。

といった具合に、各々好きなスタイルを確立させていただきたいということ。
クラフトビールは決して安くはないので、失敗を最小限にするためにも必須の作業であると言えます。

私は、@Triple IPAには全幅の信頼 ADouble IPAは価格を考慮して購入を決める BシングルIPAに関しては過去のデータを参考にして吟味 CNEIPA(ニューイングランドIPA)は基本的には買わない DサワーIPAとセッションIPAは買わない という風に決めています。

もし、私の味覚に近い方は おすすめ を記載していますので ご参照ください

そして、肝心なのは「売っているうちに買え!」ということ。
ボーっとしてるとあっという間に売り切れます。
数量に限りのある「圧倒的売り手市場」ですので、「見つけたら買う」を徹底しましょう。

参考までに私の購入方法を・・・・
まず@「新しい未知のビールが最低でも5種類はあるときに Aさらに「リピートに耐える美味しいビールが1種類以上あり、かつそれが6本以上買える、というのが、私の購入方法です。
できれば20本ほど仕入れたいところですが、なにせ「都合よく売っている」わけではありません

アメリカの地元では「Year Round」(通年商品)でも、日本においては輸入業者さんによる「Limited」(限定販売)なのです。
ですから、「新しい種類」も興味深いですが、「自分のベスト」をリピートするのも重要です。

ということで、ご自身の購入方法を確立して、素敵なIPAライフをお過ごしください。